「腰抜けちゃん!?」 ⇔ 腰を入れ、腹を据え、地に足を付けるには…ヨガ的生活の工夫

2019/06/14

『にじのわ』のレッスンの中で、私がくどいくらいに「腰が抜けてる!腰を入れましょう!」と言ってますよね。

 

抜けてる人はまず、抜けてることに気づいてません。

 

そして、どうしたら腰が入るか感覚的に分からないのでできません。

 

「ああ!」

 

これは現代人の特徴的な傾向であります。

 

昔の人はその感覚がわかっていました。

 

というか、できないと生活しづらかったんです。

 

今は便利になったり欧米化したりして、武道を習ったことのある人以外はわかりづらくなってきました。

 

私は腰が入りすぎちゃって反り腰になっちゃうので、それもまたよくないんですけどね。

 

 

 




 

 

 

腰が抜けていると、力が入らないんです

 

重いものも持ち上げられないし、バランスが悪いので歩いていてもすぐ疲れちゃうし、立ってるだけ、座ってるだけでも疲れちゃうんです。

 

いわゆる「腰抜け」です。

 

「へっぴり腰」とか「逃げ腰」、「腰くだけ」なんていう言葉もありますよね。

 

「弱腰」に「および腰」、いろんな言い方があります。それだけ大事だったんです。

 

なぜか。

 

体幹がしっかりして、腰の位置が決まらないと力が入らないだけでなく、精神的にも安定しないからです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「腹が据わる」、「肚(はら)が決まる」、「腰を据える」というのは動じない安定感を意味する言葉ですよね。

 

「肝っ玉」なんていう言葉もありますが、肝臓も腹の位置にありますね。

 

心と体は切っても切り離せない関係にあるということを、昔の人は感覚として持っていたのでしょう。

 

だからこんなにもたくさんの表現が生まれたのだと思います。

 

武道を習うとわかりやすいですが、昔の人は着物を着て膝を曲げて小股で歩いたり、正座して食事をしたり、様々な生活の所作からその感覚を磨き、実践していったのです。

 

でも今は…、背もたれのある椅子に寄りかかってパソコン作業したり、ソファにだらーんと座ったり、ハイヒールでかかと重心で歩いたりなど、生活様式が変わりました。

 

はっきり言って、日本人と西洋人の骨格や筋肉のつき方は全然違うので、たとえかっこよくても真似をしたら無理が生じます。

 

西洋人は腰の位置が高く足も長いし、筋肉も発達しやすいので、ネクタイやスーツ、ウエストの位置が高いドレスやハイヒールが似合うし、そういう服装がスタンダードになってきたんです。

 

日本人は、着物に帯、下着は褌です!下っ腹で締めますよね?

 

 

 







 

洋服はどうしても重心が上がってしまいますので、和服の方が日本人の体に適しています。

 

そして真っ直ぐ立っているつもりでも、ただ上に引っ張られてるだけで上半身が緊張してしまんです。

 

そうなるともう腰に力は入りません。

 

といっても、現代においてずーっと和服で生活するのも環境が整っていないと難しいと思うので、例えばお風呂上がりは浴衣で過ごしてみるとか、そういったこと試してみるのもいいと思います。

 

旅館に泊まったときはみんな浴衣を着るじゃないですか。そんな感じで。

 

帯や褌で下っ腹を締めると、意識がそちらに向かうので簡単です。

 

日常のちょっとした工夫から、地に足をつけた自然体を保てるようになると、とっても楽になりますよ♪

 

背筋を伸ばして上に伸びる意識も大事ですが、同時に、しっかりと両足で大地を踏みしめる意識、グラウンディングも大事です。

 

「地に足がついている」を英語でも、Down to earth! と表現するのが面白いですね。